2021年3月11日木曜日

古民家&自転車!最高の組み合わせ


 昨年11月に行われたJVR (Japan Vintage Ride)「松本古民家ライド」のビデオが完成しました。私も参加したイベントですが、強く感動したイベントの一つです。
古い自転車に乗り、知性のある方に囲まれながら歴史のある建物に泊まる。夢のような経験でした。

今回の経験を経て、様々なことを考えました。

イタリアと日本と類似点が多い。イタリアも過去の輝かしい遺産を背負いながら近代化を果たしました。でもその過去は「重苦るしく不要物だ」と思う政権もありました。水の都ヴェネツィアの運河を埋め立て、その代わりに近代的な道路を作ろうという企画も持ち上げっていました。
実際、経済成長の波に乗ったイタリアは、1980年代まで多くの街は肥大化し、田園風景はショッピングセンターに代わり、鉄筋コンクリートで作られた団地で暮らすことが多くの人の夢でした。日本とほとんど変わりません。

しかしこの急な成長を見た一部の政治家たちと知識人は、このままでいいのかと疑問に思い始め、先人たちが残してくれた風景や守るべく、ガラッソ法などの制定につながりました。あれから40年が経ちました。その考え方は一般市民にも浸透し、文化遺産や古い街並みを大事にする動きが全国に広がっています。大きな都市を離れ、人口30万人程度の都市に住処を移す人は年々に増えてます。

日本も誇るべき文化と芸術がたくさんあると思います。
古民家と呼ばれる建物もその一つです。最近になって古民家の価値が再評価されていますが、まだ民間レベルに止まり、国レベルで守ろうとする意思はないようです。結果として、毎日のように歴史的な建物や風景は姿を消し、駐車場やどこにもあるようなプレハブのアパートに生まれ変わります。本当に勿体無いことで心が痛みます。

過去の物の全てがいいと思いません。過去の物や文化から得ることが多いと感じています。過去の文化を知ることによって現在はどれだけ便利になったか、そして現在の社会はいかにも自由になったかと知るきっかけにもなります。
さて、次のイベントは楽しみです。

0 件のコメント:

コメントを投稿