2020年5月7日木曜日

『夢想中的陀螺』(7日間ブックカバーチャレンジ第2弾)


「7日間ブックカバーチャレンジ」第2弾を紹介します。
今回選んだのが、2017年に台北駅の地下にある誠品書店で見つけた絵本です。

【夢想中的陀螺】絵:呂游銘/文章:陳玉金老師(2016年維京國際出版社)


普段、絵本を買わないですが、この本を見た時に(いい意味で)ショックを受けました。なぜかというと、日本統治時代、特に戦時下の二人の少年、台湾人と日本人の友情の物語が描かれているからです。
台湾もアメリカ軍の厳しい空爆を受け、防空壕で人々が震える。やがて敗戦が決まり、日本人の少年が日本に戻る。涙ながら別れを告げるエンディング。
(*)中国語翻訳アプリを使って読みました。

当時は本屋さんで山積みされ、かなり人気のようでした。

なぜこの絵本を買ったかというと、数年前に韓国仁川国際空港の書店を訪れた時に、大きなショックを受けたからです。
山積みされていた絵本の中で、日本軍が韓国の民に対し惨忍な行為を繰り返している絵本や漫画ばかりだったからです。殺害、強姦、拷問など。。。平然とむごい絵が描かれています。韓国語が読めなくても、内容がよくわかります。

台湾も日本の植民地でしたが、韓国とは全く違う過去の処理をしています。過去は過去として覚えるべきです。いいこともあれば、悪いこともある。そして戦争は必ず悲しみをもたらします。
一方、韓国で教えている歴史は憎しみと怒りに満ちています。過去の負の歴史を未来志向に転換するよりも、過去にすがり、政治的な意図によるある種のプロパガンダが行われているのではないかという疑問を持ちました。中国やロシア、トルコのような独裁政権の国ならまだわかりますが、先進国になった国としては信じがたいことです。

やはり未来志向の台湾の方が好き。
台湾を訪れることがあれば、ぜひ地元の書店に入ってください。今、人は何を求め、どんな希望を持っているかよくわかる場所です。

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