2011年5月11日水曜日

チポッリーニがよく言ってくれた


昨日ジロ・ディタリア第3ステージの最中に、痛ましい事故がありました。
意識不明だと伝われていた、チーム・レオパードのヴェロチスタの一人、ヴェイランド選手は実は即死でした。ドクターは手当も何もできなかったようです。原因は以下のようです。
猛スピードで下っている最中に不注意に後ろに振り向き、障害物に気づかずに自転車とぶつかってしまいました。その衝撃で20m以上飛ばされてアスファルトに強く頭を打ったようです。26歳の若さでこの世を去りました。

今日のステージはペレード形式で行われ、スプリントもなく、ポイントもなくゴールイン。こうやってヴェイランドの死が悔やまれました。明日(第5ステージ)から普段通りのレースが行われる予定です。

人の死は悲しいものですが、パレード形式でのレースは本当によかったでしょうか。
彼がスポーツマンで死の直前までに一生懸命にがんばっていたと思います。彼の死を悔やむなら、違う方法があったと思います。レースを中止するか、みんな一所懸命に走るか、どっちしかないと思います。個人的な意見ですがパレード形式は中途半端な気がします。なんのためにやるか。
私一人だけの考えかなぁ、と思ったら、実はイタリア最強のスプリンター、マリオ・チポッリーニは同じ考えを示してくれました。

彼がガゼッタTVに寄せたコメントは以下の通りです。
彼は昨年のようにステージに勝つためにきっと一生懸命に走っていたに違いありません。従って彼を悔やむベストなやり方は普通のレースを行うことです。結局、今日はゆっくり走り、明日から普段に戻ることが、あまり意味がないことです。痛みを忘れることもできず、24時間限定の悔やみはどういことか。生まれてくる子どものために、教育基金を作ったほうがまだ良心的なやり方です。
しかし、今日の行動(パレード)は理解できます。チクリスタたちの間で暗黙の連帯感があります。今日のステージの敵は明日は逃げの友になります。これがチクリズモの魅力です。


さすがチポッリーニ。自分の意見をしっかり述べながら、みんなの考え方をカバーできる人です。

生きている人間は亡くなった人間の分まで背負わなくてはいけないと思います。だから一生懸命にがんばります!

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