2011年3月31日木曜日

FUORISOGLIA


Fuorisoglia (フォーリソリャ)、イタリア語でオーバーワーク。
これがチクリスタにとっては一番つらい状態です。
テレビで見られるレースの花の一つはvolata (ヴォラータ)です。つまり最後のスプリント!スプリンターと呼ばれる大型選手は集団から飛び出し60km/hを超えるスピードでゴールを目指します。もう一つの花はattacco(アッタッコ)です。きつい上り坂で始まるアタックで、軽い選手はヒルクライムを得意としない選手を引き離す手段です。マルコ・パンターニ、コンタドールもこれが得意です。
しかし、どんなにがんばっても、ヴォラータは数百メーターで終息。アッタッコも長くても数Kmで終わります。どちらも乳酸は溜まりますがマッサージと食事をすればなんとか翌日のレースに出られます。
しかし、ベルギーで行われている3日レース「ラ・パンヌ」第一ステージのデータを見て目を疑いました。200kmを平均45 km/hで走り抜ける(平均325w)。ものすごいスピードです。プロでもくたくたです。
だいたいレースは中盤までは大きな集団となっているチクリスタたちが、割とのんびりしたスピードで走ります。ゴールまでエネルギーを温存するためです。グラン・ツールやワンデーレースの場合も同じです。ゆっくりと走ることをイタリア語でsfilata(スフィラータ)と呼ぶ人がいます。つまり、チクリスタのファッションショー。ファンへのサービスです。
しかし、45km/h以上を維持することは普通の人間には不可能ですし、プロもきついものです。オーバーワークに陥り、疲労回復はなかなか難しいものです。グラン・ツールなら翌日集団に隠れておとなしくします。食欲も減少します。

日曜日は北のクラシック「ジロ・デッレ・フィアンドレ(ツール・デ・フランドル)」が行われます。特色は三つ:冷たい風と雨、そして石畳と激坂!まったくいいことはないレースですが、挑戦者なら血が騒ぎます。優勝候補:カンチェッラーラ!昨年、ボーネンとの対決はまだ忘れられません。

みんな、レースを見ていますか。

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